92年12月11日号/TACOXとクロスレビューと『チェルノブ』





■エクスプレス

『FINAL FANTASY MYSTIC QUEST』発売!!
日本での発売予定のない『FF』シリーズの最新作だし、ボクたちにとっても気になるソフトだよね。


■インプレ

チェルノブ

私は好きでたまらんが アンタにとってはどうかね

クロスレビューに対する苦情なり疑問のはがきってのは、これがまあけっこうあるわけで、先日も私が『F-ZERO』を2本買ったことに対して「おのれはアホか」との所感を述べられたはがきが来ていた。つまり、この人は『F-ZERO』など2本も買うに値しないソフトではないかと思っているわけで、そんなソフトを2本も買うなど不届千万ということなのだろう。
個人の好みなんて人それぞれだし、他人に自分の好みなり嗜好を押し付けることはできない。私はモノゴトに対する考え方に関してはかたくなで、新しい意見や思想を示されても「あーそうですかあ」と、とりあえず留保の姿勢を示すことにしている。あとでじっくり考えて、いいなと思った考え方や思想だけ取り込むのだ。ズルイが、自分の思考は自分で確立するものだから、とりあえずは放っといてくれ、という考え方だ。前出のはがきに対しても、「アンタはそう思ったかもしれんが、オレのことは放っといてくれ」である。
自分がこういう考え方を礎に生きているので、他人に対しても強く出ないし、また出れない。電子製品などスペックがはっきりと数字で示されるモノの場合は別にして、ゲームや映画などの数字で表せない感情に訴えるモノは、あまり勧めないようにしている。勧めるにしても、「オレは好きだがアンタにとってはどうかね」と、さも自信なさげな感じである。
クロスレビューのお勧め欄は、ときおり強い口調になってはいるが、じつは自信はない。お勧め欄に名のあるゲームは、「オレはいいと思うがアンタにとってはどうかね」の候補にあがったソフトだと思ってもらえれば幸いだ。またその候補にあがらなかったゲームも、「これだけは、死んでも買っちゃいかん」と自信を持っているわけではない。お勧め、非お勧め、いずれの場合も「オレが金払ってオレが遊ぶならコレだな」というフォーセルフなセレクションなのだ。
そんなわけで『チェルノブ』である。私はこのゲームが好きだ。ゲーム内容はともかく、そのオリジナルのバックグラウンドストーリーがたまらなくイカレポンチで好きなのだ。炭鉱夫が被爆して巨悪に立ち向かうってんだからすごい。
メガドライブ版『チェルノブ』のストーリーは業務用とは違い、ごくふつうの勧善懲悪モノになってしまったのは残念至極だが、あまりイヤな感じはしない。古くからのチェルノビストは、メガドライブ版のストーリーなんて読んでないだろう。チェルノブは炭鉱夫であると、頑なに信じているはずだ。
かなり『チェルノブ』に入れ込んでいる私だが、このゲームだけは絶対に人には勧められない。なぜって、ゲームとしてはごくふつうの、はっきりいって陳腐な内容だからだ。『チェルノブ』よりもおもしろいゲームは山ほどあると思う。
メガドライブ版『チェルノブ』は、業務用を好んだ人が遊んで初めて報われるゲームだ。業務用が放ったあの魅力を、幾枚かのコインで受け止めていないと、ただのゲームだろう。そこらへんの事情も、また好きでたまらん理由のひとつなんだけど。
(TACOX)


■クロレビ

(野田、アルツ、イザベラ、内沢)

ロックマン5 ~ブルースの罠!?~
6 6 6 5

超時空要塞マクロス ~永遠のラヴソング~
6 6 6 5

ファイナルファンタジーⅤ
8 9 9 8
基本的に『Ⅳ』と変わっていないので、新鮮さという意味の感動は薄い。ま、相変わらずていねいなつくりのストーリーとグラフィック、BGMには驚かされるんだけどね。とにかく、親切設計がよいのだ。(アルツ)


■アーケードマニアック

第94回『与作』


■町内会

報告書
・山本は猿拳を使う。/大阪府 シヴァ
・Mくんはファミ通の目次を見てなぜか笑った。/北海道 ASKA
・最近、うちのクラスでは光合成が流行っている。/福岡県 サル
・このごろの保母さんはブスが多くなったな~と感じるようになった。/長野県 中村
・十年愛に凝っている。/奈良県 田中美佐子
・近くのスポーツ用品店のまわりにはヤクザがたむろしている。/埼玉県 ぴょんた
・知らないおじさんがクルマのなかで尺八を吹いていた。/北海道 あすかりょう
・ぼくは理想と現実の矛盾をステンレスに見出した。/宮崎県 宇宙のオナラ山


■獣神サンダーライガーのトラブルスープレックス

Q. ぼくはいま高校1年生なのですが、同級生の女の子にぜんぜん興味がありません。じつは重度のロリコンで、3~8歳くらいの女の子がカワイクてカワイクてしょうがなく思えます。なにせ小さい女の子が前から歩いてくるだけでドキドキしてしまうほどなんです。/兵庫県 西高の邦夫はロリコン
A. べつにロリコンでもいいんじゃないの!?世の中にはキミと同じ趣味の人がたくさんいると思うしね。ただし実行にうつすなよ!それは完全に犯罪だからな。だけどさ、3歳の女の子にどうやったら欲情できるのかな?私にはさっぱりわからないよ。


■NEW'S CLUB

Qlair




■それゆけ!アイドリスト3

なぜか対談 Qlair×スチャダラパー


■しあわせのかたち

乾物くん


■ドラゴンクエストⅤインプレッション

各界の著名人が『ドラクエⅤ』をプレーした印象を語ってくれたゾ

・谷村有美
・泉麻人
・久美沙織
・天野祐吉
・えのきどいちろう
・岸川靖
・川又千秋
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92年12月4日号/クロスレビューで13点





■クロレビ

(浜通、ジョルジョ、美紀、TACOX)

バルバロッサ
7 6 5 5
ユニット単位で行動するのではなく、中隊を編成できるところが新鮮。空軍の援護も頼もしい。マップクリアー型のゲームで、史実に基づいて作られているため戦略性に乏しく、ゴリ押しが利くムード。マップが不必要に広く感じられてしまうのだ。遅考式コンピューターだけは許せん!(ジョルジョ)

ガンフォース
5 5 5 3

ソングマスター
6 4 5 5
なんかストーリーだけが先へ先へと先行しちゃってる感じ。メッセージだらけで、整理ができないんだな。(TACOX)

アウターワールド
7 9 7 7
とても奇妙なゲームだと思う。いわゆる奇ゲーだ。ゲームそのものはたいしたことないけど、その一部がインパクトあるってヤツネ。このゲームの場合はポリゴンでの表現がスゴイ。失禁モノかも(やや誇張)。解法を知らないとお話にならんあたりもマニア心をくすぐります。(TACOX)

ロイヤルコンクエスト
8 9 8 5
おやじゲーマーに打ってつけと言える。(ジョルジョ)

「ゴッドパニック」 至上最強軍団
7 5 6 3
この、完全にイッっちゃってる世界観には、感心させられました。ほとんど思いつきと製作者の趣味だけで作っちゃったようなパラノイア感覚。思わず爆笑モノ。(浜村)
お笑い、お色気の味付けでシューティングゲームがおもしろくなるんだったら苦労はいらない。安っぽくなるのを覚悟の上で、『テイチクン』のように、もっとバカバカしくやってくれるものだとばかり……。(ジョルジョ)
(※『テイチクン』とは、数ヶ月に渡りファミ通に連載されていたテイチクの広告4コマのこと。作者は天久聖一)

トリップワールド
5 6 6 5
マップ構成が同社の奇ゲー『へべれけ』を思い出させる。『ギミック!』に似た部分もあって、全体的な作りはかなりしっかりしてるんじゃないかなあ。丁寧に描きこまれたグラフィックも好感が持てるし。(TACOX)

元気ばくはつ「ガンバルガー」
4 3 4 2
原作のファンなら。(浜村)
なにが(どこが)おもしろいのかまったくわからん。(ジョルジョ)
(※クロレビ史上最低点かも?)
(※追記:いま調べたらデスクリも13点だった)


■アーケードマニアック

第93回『SPACE INVADERS PartⅡ』


■町内会

報告書
・熊が川でパワーグローブをはめて鮭を取っていた。/大阪府 はらまき
・昨日、小学生に尾行された。/神奈川県 タラちゃんの逆襲
・友人Kがずわいがにスペシャルという技を作った。/千葉県 フリオニール
・水鳥がコイに襲われていた。/東京都 ベルベット・クラッシュ
・『サンリオカーニバル2』と『三国志Ⅱ』は同じファミコンソフトなのに1万円も差がある。/東京都 高野
・友人の誕生日にヤシの実を贈った。/埼玉県 連
・4年ぶりに再会した前の彼女の最初の言葉は「ねえ、『ドラクエⅤ』終わった?」だった。/東京都 コンドルは飛んで行く
・夢のなかで山口良一が脱いだ。/静岡県 ロカール